『椿姫』あらすじ
プロローグ
舞台はパリの孤児院。ブルジョワの公爵が孤児の中から一人の少女『マルグリット』に目を留めます。端麗な容姿をもつ聡明なマルグリットに魅せられた公爵は彼女を養女として迎えることを決意します。
時を同じくして、敬虔なクリスチャンのディヴァル氏のもとに待望の長男『アルマン』が誕生します。長年待ち焦がれた長男誕生に、その子を守る固い決意をします。
そして、この喜ばしい日が年齢も階級も違う『マルグリット』と『アルマン』との宿命の悲しい恋の幕開けとなるのでした。
1幕
20年の歳月が流れ、孤児であったマルグリットはパリの社交界で羨望を集め『椿姫』と呼ばれるまでに美しく成長し享楽に溺れる生活を送っています。夜の世界に溺れ、遊び歩く裏には彼女自身の病による死への恐怖がありました。
そんなある日、いつもの様に開かれた華やかなパーティーに成人したアルマンが現れ二人は出会います。アルマンは艶やかに微笑み、からかう美しいマルグリットが社交界の女だと知りながら惹かれていきます。彼の情熱的なアプローチに最初は戸惑いを覚えていたマルグリットでしたが、その純粋な気持ちに次第に心を動かされていくのでした。
2幕
アルマンとの真実の愛に生きようと決心したマルグリットは贅沢三昧の生活を捨て、友人達を引き連れて田舎の家で楽しく暮らし始めます。
しかし、二人の関係をアルマンの父が知るところとなり、アルマンの留守中にマルグリットを訪れ別れを懇願します。マルグリットはアルマンへの真実の愛を訴えますがその思いは届かず、悲しみにくれながら田舎の家を後にします。
狩りから戻ったアルマンを待っていたのは愛するマルグリットではなく厳格な父でした。マルグリットが去ってしまった事実を知ったアルマンは父の制止を振り切り彼女の後を追うのでした。
パリの社交界に戻ったマルグリットは、かつてパトロンだった公爵と縒りを戻し、進行する病に耐えながらもパーティーに出席しています。 彼女を追ってきたアルマンは、「公爵を愛している」というマルグリットの苦し紛れの嘘に傷つき逆上します。そして社交界の大勢の人前でマルグリットをおとしめるような侮辱をし、彼女を傷つけ去っていくのでした。
エピローグ
数ヶ月後、アルマンを失い絶望するマルグリットに病の進行が襲い、もはや彼女自身が最期を予感するまでになっています。
長年マルグリットに仕えてきたアンニーナは、そんな彼女の姿を見かねてマルグリットの日記を手にアルマンの元へと走ります。日記を読んだアルマンは彼女が自分から離れた真相と、今でも彼女の心が自分にある事を知り病に伏すマルグリットの元に駆けつけます。
気持ちを通わせた二人は、互いの裏切りと愚かさを許しあい蘇る真実の愛を確かめあいます。しかし時はすでに遅く、マルグリットは過ぎ去った幸せな日々を思い出しながらアルマンの腕の中で静かに息を引きとるのでした。
どうでしたか?原作にゆうこ先生のアレンジが加わり、マルグリットは幸せの中で息をひきとれて、良かったです
出演者の皆さんは、しっかり物語の内容を理解して舞台にのぞんで下さいね